【法学】基礎法学
1.法学
1.1.法の分類・効力
1.2.法令用語
2.紛争解決の方法
2.1.紛争解決
1.1.法の分類・効力
1.1.1.法の分類
成分法
明文をもって定められた法。
慣習法
社会の法的確信を伴うに至った慣習であって、法的効力が認められているもの。
罪刑法定主義
犯罪と刑罰の内容はあらかじめ法律によって規定されたものでなければならない
→ 罪刑法定主義には「慣習刑法の否定」が派生原理として含まれるので、慣習法は、刑法の直接の法源とはなりえない。
慣習
1.1.2.法の優劣
特別法優先の原則
2項 商事に関し、この法律に定めがない事項については**商慣習**に従い、商慣習がないときは、**民法**の定めるところによる。
商事に関して
商法 > 商習慣 > 民法
国際法
準拠法
渉外的な法律関係に適用される法として、国際私法上のルールによって指定される法。
- 渉外事件に適用される準拠法は、国際私法に基づいて決定されるが、各国は、各々独特の国際私法を制定している。わが国は、「法の適用に関する通則法」を制定しており、「当事者の国法によるべき場合において、その国の法に従えば日本法によるべきときは、日本法による」としている。
手続法と実体法
- 手続法
例)戸籍法、不動産登記法
- 実体法
権利の発生、変更および消滅の要件など法律関係について規律する法
例)刑法、民法
自然法と実定法
- 実定法
国際機関による制定行為や、慣習などの経験的事実といった人為に基づいて成立した法。
法秩序の構成
- 法律の所管事項
法律の所管事項は、憲法が直接規定している事項を除き、法令の形式によって規律すべき事項のあらゆる分野にわたり得る。
- 国法
地域の特性にかんがみ特別の地域に限って規制を行ったり、規制の特例措置をとったりする特別法も存在する。
普通地方公共団体の長は、法令に違反しない限りにおいて、その権限に属する事務に関し、規定を制定することができる。
- 条例・規則
条例:地方議会が制定する法規
規則:地方公共団体の長や行政委員会が定める法規
→ 「条例」と「規則」を総称して、広義の「条例」または「例規」という。
× 内閣の制定する政令や地方議会の制定する条例は違憲審査の対象にならない。
一般法と特別法
一般法
ある特別法との関係において、当該特別法よりも適用領域が広い法。
特別法
一般法に優先して適用されるのが原則。
例)商法 > 民法
新法と旧法
新法 > 旧法
- 旧法が新法の特別法の場合
旧法 > 新法
新法>旧法よりも特別法優先の原則
法令の効力
公布
- 公布は、慣行として官報によることとされている。
施行
施行とは、法令の規定の効力を現実に一般的に発動させること。
法令は、公布され、かつ施行される日から国民に対する効力を生じる。
その法律で施行期日を定めないとき → 公布の日から起算して20日を経過した日から施行される。
× 必ず施行期日を定めなければならない
- 法律は、公布日から直ちに施行することもできる。
× 法律の公布から施行まで一定の期間を置くことが必要であるため、公布日から直ちに法律を施行することはできない。
法律不遡及の原則
何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。
法はその施行後の事項についてのみ適用され、施行前の事項にまでさかのぼって適用されないのが原則である。
- 法律の廃止 → 廃止前の違法行為に対し罰則の適用を継続する旨の規定を置くことは許される。なお、この場合の「罰則の適用については、なお従前の例による」または「罰則の適用については、旧法は、この法律施行後も、なおその効力を有する」といった明文の規定が置かれる。
× 罰則の適用を継続する旨の規定をおくことは許されない
場所に対する効力
- 刑法
→ 日本国外にある日本船舶または日本航空機内において罪を犯した者についても適用される
- 外国人が日本国外において一定の犯罪
→ 刑法を適用する旨の規定がある
人に対する効力
法は施行地域内のすべての人に適用されるとする原則
× わが国の法律は属人主義
限時法
法律の有効期間を当該法律の中で明確に定めている場合
委任
住民の権利を制限し、義務を課する規定を設けるには
→ 政令では法律による委任を必要とする
→ 条例では法律等による委任を要しない
1.1.3.法の解釈
拡張解釈
法令の規定の文字を、それが普通意味するところよりも若干広げて解釈すること
類推解釈
似かよった事例のうち、一方についてだけ規定があって、他方については、明文の規定がない場合に、その規定と同じ趣旨の規定が他方にあるものと考えて解釈すること
反対解釈
ある事項につき規定があり、他の事項につき規定がない場合、規定がない事項については、規定がある事項と反対の結果を引き出す解釈
紛争解決と司法制度
裁判上の紛争処理
- 法令適用の前提となる事実の存否が確定できない場合でも
→ 裁判を拒否することができない
最高裁判所
「憲法その他の法令の解釈適用について、意見が前に最高裁判所のした裁判に反するとき」
→ 大法廷で裁判しなければならない
× 大審院のした裁判と異なるとき
- 法律審 → もっぱら法令に違背するか否かの観点から審査するのみ
× 事実認定につき必ず判断
- 刑事訴訟において、判決に影響を及ぼすべき重大な事実の誤認があった場合
→ 原判決を破棄することができる
刑事裁判と民事裁判
「刑事判決において本件6000円の債権が存在する者と、認められたからといつて民事判決においてそれと反対の事実を認定することは固より妨げない」
刑事訴訟
控訴審:第1審の裁判の記録に基づいて、その判断の当否を事後的に審理するもの(事後審)
上告審:「法律審」→職権により事実誤認の有無についても判断することができ、原判決を破棄しなければ著しく正義に反すると認める場合には破棄することになるが、この場合には、例外的に「事実審」として機能しているといえる
✗ 再審の制度は認められていない
裁判官が合議制により裁判を行う場合
→ 裁判官の意見が一致しないときであっても、少数意見を付すことはできない
1.訴訟の目的の価額が140万円を超えない請求に関する民事事件
2.軽微な犯罪についての刑事事件の第一審
管轄する事件について、罰金以下の刑または一定の場合における3年以下の懲役刑しか科することができない
民事事件の訴訟代理
✗ 行政書士
口頭で訴えを提起することができる
→ 同一簡易裁判所において同一の年に最高裁判所規則で定める回数の超えてこれを求めることができない
→ 債権者の申立てにより、支払督促をすることができる
訴訟事件を取り扱うことができる
原則として裁判官の合議制によって行われる
最高裁判所:70歳
簡易裁判所:年齢70年に達した時
に退官
- 判決
訴訟事件の終局的判断その他の重要な事項について、裁判所がする裁判
→ 原則として口頭弁論に基づいて行われる
家事事件および少年事件について、家庭裁判所がする審判は含まれない
✗ 「判決」には家事事件および少年事件について、家庭裁判所がする審判も含まれ、審判は原則として口頭弁論に基づいて行われる
- 決定
訴訟指揮、迅速を要する事項および付随的事項について、判決よりも簡易な方式で行われる裁判所がする裁判
→ 口頭弁論を経ることを要しない
- 命令
決定と同じく、判決よりも簡易な方式で行われる裁判